餌運び 2022.5月 雑木林のコゲラ
目次
巣を覗けない
時々交代しながら巣に戻ってくるコゲラ達。
巣穴を削るのを止めているので、巣は完成したんだろう。おそらく巣の中にいるのだろうが動きが少なくて、こちらも近寄りがたい。実際に1時間待機しても必ず顔を出したり、交代シーンとはならないのだ。ただ、時々顔を出しているのは確認できているのだが、近寄ると中に入ってしまう。
ファイバースコープタイプのカメラは持っていないので、巣穴は覗けない。またこの頃はモズの幼鳥が巣立ちをしたので、そちらを優先して追っかけていた。
時々巣穴から顔を出している状態だと、つい後回しなのであった。
5月になって慌ただしくなってくる
しばらく様子を見なかったコゲラの巣穴に動きがあった。
巣穴の掘り下げをしなくなったのが2022/04/16、
2022/05/01には二羽が揃って餌を運んで来るようになっていた。
巣穴内部は未確認である点と観察2週間分の間隔が空いたことで詳細は不明であるが、抱卵を経てどうやら雛が孵化した模様である。
野鳥観察の基本
一般的には営巣をした野鳥には
- 追い回さない
- 近づかない
と言われている。小生の中では【情報拡散しない】というルールも含めている。野鳥見頃の旬にわざわざ情報トラブルの元凶を発信するのは避けてもいる。
観察については、巣の完成後から抱卵時期?の2週間は自然放置していたわけであるが、もし小生を怖がるようであればその時考えようと思った。
今回の特殊事情
コゲラの巣周辺の制空権は何しろ、雌雄の烏が握っている。
コゲラの巣から7m程度の距離に烏達は営巣(地上5mの樹上)をしていた。烏の巣を中心として半径200m程度は縄張りとして警戒しているようであり、猛禽類と他の烏がエリア侵入してくると、スクランブル発進して侵入者を追い払う。
猛禽類は繁殖期の烏による執拗な追い立てに根負けしてエリアから離れていく。烏対他の烏は多少の対立があるものの、繁殖期側が押しまくり悉く撃退していた。
地面にいる小生に対しては人間が飛べない種族であることを烏達は認識しており小生が周辺を歩き回ってりしても、近づいてきたり、地面に降りてきたり、騒いだりはしなかった。どちらかというと自由にしても構わないというスタンスなのだろう。まさか小生を猛禽・烏避けに利用している?筈はないだろうが、巣のある樹木を登っていかない限りお咎めはなさそうであった。
反対に烏達はモズ,ヒヨドリ,スズメ,鳩とコゲラに対しては、全く関心を示さない。警戒は常に遠方から近づいてくる天敵に絞っている。小生も天敵ではないのだろう。
さてコゲラのカップルは常に烏を警戒する。巣穴から見える位置に烏が止まっていたりすると、樹木の脇や陰に回って烏が過ぎ去るまで待っている。そして姿が見えなくなると巣穴に入っていく。
どうやら、コゲラ達も小生は無害?だと認識しているらしく、小生が地面にいても、樹木の脇や陰に回ることはないのだ。
烏避けとして小生を利用しているとは思えないが、小生が地面にいる間は烏はコゲラの巣の上や巣には近づかない。*
野鳥観察の基本からは外れるが、コゲラの巣の前で烏避けと称しながら座っているのが日課となった。
*小生が地面にいても烏達が降りてきたのは、烏の雛が巣立ちして飛び損ない地面でウロウロしている時だけであった。雛と小生の中間に位置取り、人間から離れろと親烏は雛に鳴きわめいていた。
餌の運搬と糞の後始末
コゲラのカップルが餌を運んでくるということは、雛が孵化したということだろう。抱卵の時期はノンビリしていたようであったが、いきなり親コゲラは忙しくなった。
餌集め・餌運搬・給餌?(巣穴なので見えず)という工程が30-40分の間隔、廃糞すれば60分程度空けて(親鳥の休憩??)帰巣するパターンとなった。この頃の餌集めは、巣の周りでは行わず100m以上離れた場所で行っているようだ。
また糞を何処に廃棄するのか興味があったが、そこまでは確認もできなかった。
とにかく親鳥は忙しい。
備忘記録動画:雑木林のコゲラ餌運び2022 (Japanese Pygmy Woodpecker)
繁殖期の烏の天敵は烏であることを知る。烏達はよりよい巣場所を求めて常に領土侵犯を繰り返す。
烏達の縄張りのお膝元にあるコゲラの巣は却って安全なんだろうか。
関連過去Log:
営巣 2022.3月 雑木林のコゲラ
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