3月というのは色に満ちているのだな
春の色
三寒四温・・・花冷え・・・体調管理が難しい季節である。肌寒さの日には、しっかり厚着をする必要があるし、雨の場合にはサッサと家隠りを決め込む。
日が高くなり、寒い日でさえ一段と光量が強まっている。
樹林では青虫が糸を引いて垂れてくるし、暖かさで活動を始めたキリギリスが一転の寒さで身動きができない状況だったのか、モズに掠われる。
寒さが花を美しく見せるのか、色が暖かさを伝えるのか、寒暖は別として目映いばかりの色使いに満ちている。
小径の土佐水木
トサミズキの花言葉は「優雅」、「伝言」、「清楚」ということで小生には縁の無い表現で、色味とは全く関係が無く、ちょっとカラフルに現像してみた。
河津桜が満開で桜の枝にメジロを待っていたのだが、全くの待ちぼうけを食らった。モズもヒヨドリも来てくれない。その場を一旦離れて川辺をとぼとぼし始めて、かわいい黄色い可愛い花が道ばたに咲いていた。(バックの赤身はピークを過ぎた河津桜)
1.5m程に刈り込まれた華奢な株の樹木に鈴を付けた様な出で立ちだった。樹名をしるよしもない。
帰宅して現像しながら、調べると・・・土佐水木
樹高は2メートルから4メートルでちょうどいい高さなことから庭木としても利用されるとある。英語では「Spike winter hazel」。
教科書的な写真とは縁が無く・・・
昭和の頃一般家庭では、写真というのは記念に残すものであった。何かしら家族が集まった時や旅行や節目の慣例として写真に収めていた。
アッパー若しくは芸術系統の家庭を除き、また現像に出すために未使用分の残フィルムを消費することは例外であったが、気軽にスナップショットはできなかった。
写真というのは結構コストが掛かるからだ。もとよりカメラ本体が必要なのであるが、フィルム代と現像代+時間が必要であった。少年の頃は確か現像に7日間程度、青年期は5日、上京時は3日、家族持ちになって翌日完成となり一般化していった。コストが掛かる為か、きちんとアルバムに整理するためにさらに予算が必要となる。
幼少期の自宅にはローライコードがあった。親爺は時々それで記念写真を写していた。アルバムを覗くと、小生を含めた家族の写真である。仕事関連の御仁なのか知らない紳士淑女が映っていたし、小生より細身でオシャレな若き日の父母の写真もあった。書庫にはアルバム群、鏡台には写真立てに収まったこれまた家族の写真が飾ってあった。小生はフィルムの入っていないローライコードをほとんどおもちゃにして遊んでいた。何枚かフィルム入りで写真を撮らせてもらった記憶もあったが、何を写したか・・・全く記憶にない。
記憶にあるのはローライコードのファインダーを開いて、上部から覗き込み空シャッターを何度も何度も押すことだった。
少年期には転居の際、コスト割高なローライコードは人にやってしまって、母親はリコーオートハーフを買ってくれた。修学旅行用の記念写真を撮るためだ。小生による撮った写真が記念になるはずもなく、記憶にも残らない。ただシャッターを押しているに過ぎなかった。特に写したい被写体もなかったし・・・
写真部にも属さなかった小生も記録を撮るようになった。もちろん、滅多なことで過去を振り返ることもないのだが、シャッターを押すのは相変わらず落ち着くのだ。
構図に関してはもちろん、写真に関して技術的なことも読んだことはない。昔のとおり、記念写真なのである。
散歩コースの一コマ
サイトやGoogleにアップした写真は比較的見返す機会もあるだろうが、撮ったことさえ覚えていない写真は一体、何テラバイトになるんだろうか。
現像が要らなくなった写真であるが、どれだけ見返すのだろうか。
3月の色彩を知らなかった
事務系の業務が中心であったから3月は多忙の時期で残業や休日出勤も加わり、この時期の余暇は飽食と桜見物という見窄らしいものでしかなかった。
この時期の旅行もなかったし、そもそも休みもなかった。
だから始めて目にする、3月の色彩に驚いている。
植物図鑑を見ているのではないのだ。
今更ながら、自由気ままに現像しようと思う。
散歩コースの雑草刈り
関連過去Log:
引地川界隈でもソメイヨシノの開花
河津桜が満開~メジロやヒヨドリ
公園 雀 心地よい春眠の誘い
引地川のほとり 雑木林のヤマガラ
引地川 支流のほとり コジュケイ
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