2022.09月 エゴノキのヤマガラ
エゴノキ(Styrax japonica)
エゴノキという樹木は、5月に芳香を漂わせ下向きの白い花を多数つけ、初秋から1センチ大のドングリ楕円形の実をたくさん付ける。
果肉が乾燥すると実から剥がれ中の茶色の硬い種(ラグビーボール型)が地面に落ちる。
花は可愛らしく落葉も早いが9月の頭には実が鈴なりとなっているため四季を楽しめるとして、緑陰樹として庭木には一定の需要がある。
しかし、何故かヤマガラ(英語名:Varied tit)はこの種が好物のようでこの樹のあるところへやってくるのだ。
正確に言うと、必ず来てくれる。ウメや緋寒桜の花にメジロ・ヒヨドリが集まってくるのと全く同じである。
撮影技術の未熟な小生でも待機していれば、被写体を確保できるのだ。
しかも瑞々しい果肉を枝から引き離す行為をするのはヤマガラのみである。ヒヨドリさえも現れない。
エゴノキとヤマガラの共生
エゴノキの花、実(果肉)のうち、果皮と種子には毒(エゴサポニン)が含まれている。エゴノキはエゴサポニンを含有することによって、捕食者から花・果肉を防衛している。またヤマガラを除き、枝や落下した果肉を取ったり拾ったりする野鳥はいない。
*ヤマガラはサポニンの影響を受けないのか(体内で分解?)という説有り。
不思議なことにこのエゴノキの種子に含まれるエゴサポニンは、落下後(果肉と分離後)約2ヶ月経過すると急減するそうである。
加えてヤマガラは種子を粉砕できる嘴、樹皮・地面などに種子を蓄える習性(貯食)を有している。
エゴノキの下(公園)でヤマガラの様子を見ていると、果実から種子を取り出して種だけを咥えて森に飛んでいき、また戻ってきては繰り返し作業をしていた。

ヤマガラはエゴノキの実を独占し、貯食しなかった種から発芽をすることでエゴノキは貯蔵型散布を可能とし子孫を残すという共生が成り立つという。
ヤマガラ好きはエゴノキを探すか、エゴノキを植える・・・
エゴノキの種を公園から雑木林へ
9月も下旬となり雑木林でもやっと普段の野鳥たちが目の高さまで降りてきた。縄張りを主張してエリア確保にいそしむモズ、カワセミ、セキレイ達。程ほどにと思いはするが、当事者にとっては冬を迎えるため生存を勝ち取る重要な案件のために手を抜かない。
同種の小競り合いはまだ可愛げもあるが、その上空には遙かに恐ろしい猛禽類が控えている。
当方の都合ではあるが、競り合いは程ほどにと念じざるを得ない。
エゴノキの実を巡って多少の小競り合いはヤマガラの中でも起こってはいるが、相手を排除しようとするものではない。
せっせと森へ種を運ぶヤマガラが、森でどんな行動をしているのだろう。本当に貯食のために保管するのか、森の中の安全な空間で食するのかは森に追いかけるしかないのであるが、私有地の一部であるため侵入はできないのである。
森に侵入できたとしても一定のねぐらがあるわけではないだろうから、木枯らしの季節でないと居場所も不明だ。素直に公園のエゴノキの前で待つ方が確実である。
カメラマンを恐がりもせずに、近くの枝や地面に降りてはエゴノキの実を漁るコゲラヤマガラ達。
綺麗な記録は残せないが、コゲラヤマガラと戯れる時間は楽しい。
関連過去Log:
森の散歩道 ヤマガラ まだ樹上
森の宿題 ルリビタキの探索
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支流のほとり ルリビタキ 2022年2月
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河津桜が満開~メジロやヒヨドリ
引地川のほとり 雑木林のヤマガラ
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